会社勤めをしている人なら、わかるであろう朝の通勤時のあるあるです。

朝何時の電車に乗って、乗り換えはこの電車…そして次はこの電車…
私は毎朝、同じ時間の同じ車両の同じ席に座るか、
同じ場所のつり革をつかんでいます。

だから大概、目の前には昨日と同じ他人がいます。
もう何年も付き合って(笑)いますが、言葉を交わしたことは
一度もありません。


私が座る座席の斜め前の扉に立つ、いつもバックパックを背負って
野球帽を被った、なかなか精悍な35,6歳の男性は、かれこれ5年、
毎朝会う顔の一人です。

以前、彼の立つ反対側に、同じようにガテン系らしい若い女の子が
立つようになりました。毎朝、毎朝。

ある日を境に、この女の子の視線が明らかにこの前の男性を意識した
熱いものであることに、私は気がつきました。。。
どうみてもわかるんですよ、私は年取ってますから(笑)

およそ1年、この熱い視線と、それを無視して携帯から目を離さない
彼との攻防を、私はある種ハラハラしながら見守っていました。

だけど彼女の想いは届かず、ある日から女の子の姿を見ることはなくなりました。
私はとても寂しい気持ちになりましたが、彼はどう感じていたのでしょうか。
気づいてないはずはない…(笑)

携帯が普及して、行き交う他人等、まったく気にせず歩く人が増えて
出会いのドラマは少なくなりました。

もしかしたら、赤い糸で結ばれた、選ばれた相手が目の前にいたかもしれないのに…

考えすぎでしょうか。。。